1.はじめに
昔、私は着物が大好きでした。
色柄や質感、着るときの背筋が伸びるような感覚。見るたびにときめいて、いつか自分の着物をそろえたいと思っていました。
でもその"好き"が人生を大きく変えてしまった経験があります。
お金の失敗、恋愛の終わり、自信の喪失
それでも今、少しずつ「もう一度、お金と仲直りできた。」と思えるようになってきました。
今日はそんな私の、小さな再出発の話をつづります。今回、少し長めの文章になります、ご容赦ください。。。
2.好きなものにお金をかけた過去
20代のころ、茶道を含め日本の伝統文化に関するものが大好きでした。
当時は経済的な余裕もあまりなく、それでも「今しか着られない」と思い、分割払いやローンを組んで着物を購入していました。気づけば総額200万円。
社会人なりたてで一人暮らしだった私には月々の支払は3万円ほどで、夜布団に入ると「この3万円であれができたんじゃないかな」と思うこともしばしばでした。
その時は「好きなもののためだから」と思っていたけれど、今振り返ると、自分の生活に見合わないお金の使い方だったと思います。
そんなとき、当時お付き合いして結婚を視野にいれていた彼から「家計の費用分担について話したい」と言われたときに私は正直にローンのことを話しました。でもその人には、私の着物ローンがどうしても理解できなかったようで、最終的にはそれが原因で別れることになりました。
私の「好き」は否定されたように感じて、それ以上に、「お金を使う自分」が間違っているような気持ちになりました。
3.「お金の使い方が分からない」時期
それからは泣きながら眠れない日もあり、「お金を使うのが怖い」「何に使ったらいいかわからない」という感覚が続きました。
無駄使いはしたくない、でも我慢ばかりも苦しい。どこまでが"いい使い方"なのか、自分でもわからなかった。
ローンは2年ほどで早期返済しました。完済したとき、二度と失敗したくない気持ちとでも本当に欲しいものを選びたいという想いが入り混じっていました。
4.価値観の転換点
在宅勤務に慣れたころ、断捨離しても家を好きになれない自分がいました。好きでもない家に家賃を払っているというのが嫌で家の購入を考え、そこから真剣に家計管理や貯金・投資について考えるようになりました。
そして家計管理の本やYoutubeでお金の勉強を続けているうちに、"好き"や"理想の暮らし"を我慢するのではなく、無理のない範囲で納得できる投資をしていくことが、自分にとっての心地よさなんだと気づきました。
5.今、私が選んでいるお金の使い方
・毎月3万円のつみたてNISAに投資しています。将来に向けてコツコツ育てていくお金。"安心"を買っているような気持ちです。
・「翻訳講座」の受講。ずっとやりたかった翻訳の勉強に本気で取り組めるようになりました。これは過去の"好き"を否定せずに、形を変えてもう一度信じる投資です。
・インテリアや家電などは自分が毎日触れるものには、納得感のあるものを選ぶようになりました。日々の心地よさを少しずつ整えることも、私にとっては大切な"再投資"です。
6.おわりに
20代の私は、お金に不器用で傷つきやすく、そしてちょっと勢いがありました。(まさに典型的なHSS型HSPですね。)
でもあの経験がなければ、今の私はきっと、こんなふうに自分を大切にするお金の使い方に出会えなかったと思います。
「お金で失敗した」ことを、誰かに話すのは勇気がいります。
でももし今、「何にお金を使っていいか分からない」「好きなものを選ぶのが怖い」と感じている人がいたら、私は伝えたいです。
時間はかかっても、自分に合ったお金の使い方は、必ず見つかります。
そして自分の"好き"や未来に再投資してもいいのです!